株式投資をする際によく目にするのが、インカムゲインとキャピタルゲインという言葉だと思います。これらは、株式投資での利益のことを指します。
この記事では、株のインカムゲインとキャピタルゲインとは何なのかを解説します。また、株式投資初心者がやってしまいがちな、インカムゲインにまつわる投資失敗例もご紹介します。株で勝ちたい人は必見です。
この記事を読めば、インカムゲインとキャピタルゲインのどっちを狙っていくと勝率が高いのか理解することが出来ます。
株式投資におけるインカムゲインとキャピタルゲインの意味とは
まずは、株式投資におけるインカムゲインとキャピタルゲインとは何なのかについて、その言葉の意味を軽く解説いたします。これらは、どちらも株式投資で利益を得る方法のことです。
インカムゲインとは
インカムゲインとは、株式を保有することで得られる配当金や株主優待券を狙って利益を得る投資方法です。比較的、ディフェンシブな投資方法とも言えるでしょう。
そしてこのインカムゲインですが、なんと初心者に人気な投資方法でもあります。

こちらは株式投資初心者が最初に購入した個別銘柄のランキングです。オリックス、日本たばこ産業、みずほ、三菱UFJファイナンシャル・グループなどは配当性向の高い銘柄として有名です。
キャピタルゲインとは
それに対してキャピタルゲインとは、売却益を得ることを目的として行う投資方法です。つまり、株を買ったときの買値と売ったときの売値の差額により利益を得ることを言います。
キャピタルゲインでは、インカムゲインに比べるとリターンが大きいことが多いです。しかし、その反面、株価が下がってしまうこともあるのでリスクも伴う投資方法であると言えます。
キャピタルゲインも実はインカムゲイン?
ぱっと見では意味がわからないと思うので解説していきます。キャピタルゲインも実はインカムゲインであるとも部分的には言えるのです。
インカムゲインでは、株式会社が売上の一部を配当金などで株主に還元しています。それでは、配当金が0円の企業は株主に対して何の還元もしていないのでしょうか。
答えはもちろんNOです。配当金がない企業も、株主に対して何の還元もしていないわけではありません。そういった企業は、株価を上げることで株主に還元するという意向が強いです。
つまり、配当金を設備投資などに回すことで、より良い業績を残そうという企業努力がうかがえます。経費を回す場所が違うだけであり、結果的に株主に還元されている点では同じであると言えるでしょう。
配当利回りが高い銘柄は本当に買いなのか?
配当利回りとは、株価に対して配当が何%あるのかを示す指標です。例えば、株価が1000円で配当金が30円であるとすると、その株の配当利回りは3%です。
つまり、配当利回りが高い株を保有しているほど、多くの配当金を受け取ることが出来ます。では、配当利回りが高い株を買っておけばそれで良いのでしょうか?
答えはもちろんNOです。配当利回りが高くなる要因には2つあるので注意が必要です。
株価が落ち込んで配当利回りが高くなっている
こちらのサイトで確認すると、2015年に比べると2020年のJT(日本たばこ産業)の配当利回りは5%も増加しています。では、果たしてこのJTの株は買いなのでしょうか?


こちらはJTの株価推移です。2015年には最高4850円を記録した株価が、なんと2020年9月10日現在では1993円にまで落ち込んでいます。株価が約41.1%まで落ち込んでいるわけです。
つまり、いくら年に7%の配当金を貰えたところで割に合っていないことがわかるかと思います。配当利回りがいくら高くても、それ以上に株価が落ち込んでいては意味がありません。
キャピタルゲインを目的に投資をする際は、株価の推移を見るだけで十分です。しかし、インカムゲインを目的に投資をする際は、配当利回りと株価の推移の両方を考慮しながら投資をする必要があります。
つまり、株式投資初心者でインカムゲインを目的に投資をする人は多いですが、実はインカムゲイン目的の投資は難しく、投資初心者にはあまり向いておりません。
まとめ
インカムゲインとは保守的な投資方法で、配当金を目的とした投資方法です。それに対して、キャピタルゲインとは売却益を目的とした投資方法です。
株式投資初心者はインカムゲイン投資が好きですが、配当利回りが良くても買いではない銘柄は多々あります。インカムゲインを目的とする際は考えることが多くなるので、株式投資初心者にはキャピタルゲインを目的とした株式投資がおすすめです。
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